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紫外線も、身体にとっては栄養素!?

2018.09.26

健康コラム

このコラムでは、健康に関することを中心に生活に役立つ情報を発信して参ります。
今回は、記念すべき第一回目ということで、「紫外線(UV)の働き」をキーワードにお話します。

 

さて、夏も終わり秋に入ってきていますが、紫外線は年中降り注いでいますので、ケアが大事になります。

なぜ紫外線ケアが大事なのか、有効な紫外線ケアの方法、また過度な紫外線ケアによるデメリットもご紹介します。

 

<なぜUVケアが大事??>
そもそも紫外線は、太陽から照射される「太陽光」の一種です。

紫外線は年中私たちに降り注いでいますが、特に4月から多くなりはじめ、夏場の7月、8月にピークを迎えます。そしてその後は徐々に減少していきます。

図1

 

一言で「紫外線」と言っても、特性ごとに分類すると大きく3つに分けられます。

 

UV-A
UV-A~Cの中で、大気を通過し、地表に1番大量に届く。メラニンを増産させることによって、肌を黒くさせ、色素沈着させる(サンタン)。また、真皮層まで浸透し、ダメージが蓄積することで、皮膚のタンパク質が変性し、弾力やハリを失わせてしまう。
UV-B
UV-Aの1/10程度しか地表には届かないがエネルギーが強く、表皮細胞に作用し、炎症を引き起こす(サンバーン)。防御反応としてメラニンを産生することで日焼け(サンタン)の状態になる。しかし一方ではビタミンDを合成するという大切な役目を持つ。
UV-C
強い殺菌作用があり、生体に対する破壊性が最も強いが、オゾン層で守られている地表には通常到達しない。

紫外線は私たちの身体、特に皮膚に対していろいろな影響をもたらしています。

メラニンの過剰産生は、シミやそばかすの原因になりますし、皮膚のタンパク質が変性することで、ハリを失い、シワの原因になります。「光老化」とは紫外線によって起こるこれらの老化現象を言うのです。

 

私たちの身体は紫外線から身を守るために様々なシステムを持っているのですが、年齢を重ねることによって、紫外線に対する抵抗力も衰えてきます。

最近では、老若男女問わずUVケアの大切さが広く知られ、様々なケア方法や商品が開発されています。

 

<有効なUVケアの方法とは??>
UV対策として、ケアの方法をいくつかご紹介します。

 

日傘

日差しが強くなってくると、日傘を欠かさず利用している女性を良く見かけますが、さすがに男性の日傘利用はなかなか定着しませんね。

 

日傘は色によって、紫外線をシャットアウトできる確率も違うようです。

 

一般的には、紫外線の吸収率が高いと言われていることから、黒がよいとされています。

しかし表はUVカット加工がなされていれば、黒でも白でもあまりこだわらなくていいようです。

大事なのは裏側の色のようで、裏地が白だったりするとアスファルトからの紫外線の照り返しもあって、日傘の中で日焼けしてしまうので逆効果になる場合も。

したがって、日傘を選ぶ際は裏地が黒などの暗い色で、表側はUVカット加工を施されたものがおススメです。

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ただし、日傘だけで十分UV対策ができるかといえば、答えは「No」です。

アスファルトの照り返しもあるので、十分なUV対策には、他の方法との合わせ技が必要となります。

 

日焼け止め

世の中にはたくさんの日焼け止めが流通しています。

ここでお伝えしておきたいことは「選び方」と「塗り方」です。

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まずは、「選び方」です。

容器の表示を良く見てみると「SPF」や「PA」と書いてあります。基本的には、これを目安に選ぶとよいでしょう。

 

「SPF」は「Sun Protection Factor」の略語で、日焼けの原因になるUV-Bを防ぐ指標として使われています。

この「SPF」の後には数値が来て「SPF50」などの表示がされています。

これは「日焼け止めなしの場合と比べて日焼けするまでの時間を50倍延ばせます」という意味になります。

因みに、これまでSPF50が最高と言われてきましたが、最近「SPF50+」という表記も認められ、これは「51倍以上日焼けまでの時間を延長します」という意味になります。

日本でSPF51のように表記できないのは、50以上の数値を記載してはいけないというルールがあるからです。

なお海外では「SPF80」のように、50よりも高いSPF値の表示も認められています。

 

また「PA」の方は「Protection grade of UV-A」の略語で、メラニンを増産させて色素沈着のもとになるUV-Aを防ぐ度合いを示します。

PAの後に+(効果がある)、++(かなり効果がある)、+++(非常に効果がある)、++++(効果が極めて高い)の評価を示す記号が来ます。つまり「PA++++」が一番効果が期待できるということになります。

 

下記に生活スタイル、場面に応じた日焼け止めの選び方の目安となる表をご紹介しますので、参考にしてください。

スライド1

 

続いて「塗り方」です。

「ちゃんと使った方がいいことは知っているけどべたべたするから」とか「UV防止成分が入った化粧品を使っているから」ということで、自己流だったり、間違った塗り方をしてしまう人が多いようです。

間違った塗り方をすると、SPF・PAを基準に選んでも、効果が半減してしまいます。

正しい塗り方としては、

 

●顔編●

(1)1円玉大に日焼け止めを手に出し、額・両頬・鼻・あごの5点に付ける

(2)指の腹を使って均等に塗り広げる

*こめかみ、まぶた、鼻筋、フェイスラインも忘れがちなので、しっかりその部分にも塗り広げる

その後、1, 2をもう一度繰り返す。

 

●腕・足編●

(1)しっかり線を引くように日焼け止めを付ける

(2)まんべんなく塗り広げる

*足の甲や膝の裏なども塗り忘れないように注意

 

効果を期待するのであれば、ムラなく、まんべんなくが大事です。また効果を維持するためには、面倒でも2~3時間おきにつけ直すのがおすすめなようです。

 

<過度なUVケアによるデメリット>
紫外線は日焼けの原因になったり、シミなど光老化の原因にもなりうることを説明してきました。

しかし、紫外線は「ビタミンDの合成」を皮膚細胞で行う役割も担っているのです。

このビタミンDには「骨の形成」という重要な役割があります。

 

ビタミンDは基本的に食事からの摂取と、紫外線による皮膚での生成で補われています。

しかし最近ではUV=美容の敵ということでUVケアを徹底するあまり、皮膚におけるビタミンDの合成が少なくなり、ビタミンD欠乏状態の人が増えているという現状があります。

 

実際に20代の学生を中心にビタミンDの栄養状態を調べた研究においては、週3回以上日焼け止めを塗っている人と、週2回塗っている人を比べると、週3回の人たちの方がビタミンDが低下しているということがわかり、さらには1年を通して血中ビタミンDが基準を下回る「欠乏状態」であることがわかっています(第36回日本骨代謝学会学術集会より)。

 

骨は30代までに骨密度が最も高くなる時期を迎えて、それ以降徐々に低下します。ビタミンDは骨の形成のために非常に大事な栄養素ですが、若いうちから慢性的に不足の状態が続くと、将来的には骨がスカスカになる「骨粗しょう症」のリスクを抱えることになります。

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過度に紫外線を嫌って、ケアをしすぎるのも身体によくないことも覚えておきましょう。

 

●アサイゲルマニウム(レパゲルマニウム)と日焼けのお話●

 

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実は、レパゲルマニウムには日焼けによって過剰に作られるメラニンの産生を抑える働きがあります。

その研究成果は3月の日本薬学会にて発表しています。
レパゲルマニウムはメラニンをつくる過程に働きかけて、メラニン産生を抑えることが明らかになっています(詳細はこちら)。

<まとめ>
紫外線は特に夏場に量のピークを迎えますが、年中地表に降り注いでいます。

時期や活動シーン、生活スタイルなどによって適切な方法でUVケアを行うことが重要です。

ただし、適度に紫外線を浴びるのも骨にとっては大事なこと。

ケアも大切ですが、私たちの身体に恩恵を授けてくれることを忘れないようにしましょう。

 

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