赤血球は、酸素を全身に運ぶ、重要な血液の成分です。
ヒトの赤血球の寿命は約120日と言われ、寿命に近づくにつれて、酸素の運搬能力は低下していきます。老化した赤血球は、免疫細胞であるマクロファージによって分解され、同時に骨髄では新しい赤血球が作られます。
この「赤血球代謝」によって、体内の酸素供給が維持され、健康な状態が保たれているのです。
赤血球が分解されたときに生じる色素は、ほとんどが糞便中に排出されます。そのため、赤血球の分解が活発な時、糞便は明るい黄色みを帯びます。
アサイゲルマニウムを配合した餌と、普通の餌、それぞれを与えたマウスで糞便の色を比較しました。
アサイゲルマニウムを与えたマウスでは、普通の餌を与えたマウスと比べて、糞便の色がより黄色みを帯びるように変化しました。
別の試験により、糞便中に含まれる赤血球の分解物由来の色素量が増えていることも確認されました。
このことから、アサイゲルマニウムを摂取したマウスでは、赤血球の分解が促進されたと考えられます。
老化赤血球はマクロファージによって食べられて、分解されることでその一生を終えます。
あらかじめアサイゲルマニウムを加えて培養したマクロファージに、赤血球を食べさせました。
あらかじめアサイゲルマニウムを加えて培養したマクロファージは、アサイゲルマニウムを加えずに培養したマクロファージと比べて、より多くの赤血球を食べることが分かりました。
さらに別の試験では、あらかじめアサイゲルマニウムを摂取していたマウスの赤血球は、マクロファージに食べられにくくなることも確認されています。
この理由として、アサイゲルマニウムの摂取によってマウス体内のマクロファージが活性化し、赤血球の代謝が促されたことで、「食べられるべき」老化した赤血球の数が減ったためと推測されます。
ここまで、アサイゲルマニウムによる「赤血球の分解促進」について述べてきました。次に、赤血球の合成(造血)に関する研究をご紹介します。
アサイゲルマニウムを摂取させたマウスの骨髄細胞を培養し、赤血球として成熟する前の細胞である「赤芽球」のコロニー数※を調べました。
アサイゲルマニウム摂取後の赤芽球の数は、4日目に増加し、7日目には元の値に戻りました。これは、4日目までは分解された赤血球の補充が行われており、7日目には十分に補充された状態になったためと考えられます。
また、別の試験で7日目のヘマトクリット値(血液中の赤血球の割合)を調べましたが、標準餌を与えた場合との差は認められませんでした。
つまり、アサイゲルマニウムによって古い赤血球の分解が促され、それを補うように若い赤血球が合成されるため、赤血球の割合は変わらないと考えられます。
若い赤血球は、古い赤血球に比べて酸素運搬能力が高く、柔軟性に優れているため毛細血管をスムーズに通ることができます。
アサイゲルマニウムを摂取すると、相対的に若い赤血球の割合が増加する可能性が高いと考えられます。
酸素濃度の低い高山での作用を調べるために、チベット登山者にアサイゲルマニウムを摂取してもらい、血中酸素濃度を調べました。
摂取量に伴って高地での血中酸素濃度が高くなり、高山病による呼吸数の増加も抑えられていたことが報告されました。
アサイゲルマニウムによって体内に若い赤血球が増えた結果、体の隅々まで酸素がいきわたるようになったものと考えられます。